画面割れでガラス割れ(軽度)と液晶割れ(重度)の違いについて
パソコン整備士が解説

液晶表示している画面だけが対象

症状としては、単にガラスが割れているか否かの判定で決まります。iPhoneのホームボタンのついている全機種と、iPhoneXR、iPhone11が主に対象となっています。

iPhoneX以降採用されている有機ELという表示方式では、ガラスに張り付けられた紙が割れたと同時にシワ1本残らない状態のことをいいます。

​どのようなケースがガラス割れ判定になるのかを解説いたします。

コピー画面は全て対象外

基本的なことから解説します。

ガラス割れ(軽度)は純正画面が原則となります。傷一つない液晶はガラスを張り替えることにより再生画面としてリサイクルされ、取り扱いのある非正規店で利用されます。

​そのため、純正以外の画面は使わないということが業界のルールみたいになっています。

​有機ELでもガラス割れ軽度は存在する

ベゼルの剥がれたiPhone

画面は、大雑把な構成として、ガラス、タッチセンサー、表示部分、バックライト、背面パネル、ベゼルという感じの層になっています。

ベゼルという樹脂の部分が剥がれている場合で、画面交換を希望される方が主な対象になります。

このケースの場合、バッテリーの膨張が原因のこともあるので、良心的なお店では、ベゼルと背面パネルを接着してお返しすることが多いと思います。

液晶画面の場合の判定

ガラスだけがわれたという判定は難しいものですが、暗い場所で黒い表示にします。(前もって黒の写真を撮っておくといいと思います)

斜めにしたりして、青紫っぽい光が無い場合はガラスだけの破損の可能性が高いです。

​少しでもシミがあると液晶破損(重度)判定になります。

​ここからは、店長独自の経験をもとに写真で判定を解説していきます。

​カメラ・ホームボタン付近の破損で液晶にヒビが無い

DSCN2254.JPG

ガラス割れ(軽度)判定になることが多いです。

サンプルがなくわかりやすい写真を探しました。本来は無い方がいいのですが少し液晶に割れがあります。

​液晶画面にシミ、ちらつき、線などが無ければガラス割れ判定になることが多いです。

​バッテリーが膨張してガラスが剥がれる

バッテリーが膨張している

​ガラス割れ(軽度)判定になります。

画面交換をされる方はおりませんが、ガラスとベゼル(白や黒の縁の樹脂)部分が剥がれていることがあります。ガラスが破損したということは無いのですが、稀に交換される方もいます。

うまくいけば接着剤で補修できるので強引にに交換を勧める業者さんでの修理は避けましょう。

どうしても接着できない場合は、交換になります。画面表示、操作に問題なければガラス割れ(軽度)判定になります。

​真っすぐにガラスが割れた筋がある

ヒビが交差していない

ガラス割れ(軽度)としての可能性は高い

​今までの紹介と比較して、可能性は半分くらいになりますが、ガラス割れのヒビが交差していない場合は、液晶が損傷している確率は低いケースが多いです。ただし、ヒビがくっきりし過ぎていると黒い画面にして暗い場所で見た場合、青紫の線がまっすぐ伸びていることがあります。

​液晶以外の部分を打ち付けているがガラスのヒビは交差していない

イヤースピーカー部に打痕

液晶破損(重度)の可能性が高い

見た目では、ガラスのヒビは交差しておらず深さもない印象があります。ベゼルという部分に打痕があります。打痕はどこにあっても液晶に損傷があります。

画面はフレームから落ちた衝撃でガラスが割れることがほとんどなので、落ち方で液晶の破損が決まると言い切れるのかもしれません。

店長より

ガラス割れ(軽度)と表示するお店はある意味安く見せる手法にすぎません。画面が割れてしまったときは、液晶破損(重度)の価格を見てお店選びをすることがポイントです

なぜこのようなことをするのかといいますと、無傷な液晶を買い取りする業者の存在です。多くの修理店の価格は場合、ガラス割れと液晶破損の差額は2,000円が相場です。実際に買い取ってくれる価格は、発売から1年過ぎた機種の液晶でも買取価格が500円以下になることが多く、事実上お店のサービスという感じで中にはガラス割れ判定になり不快な表情をするオーナーさんもいます。

私の経験上、すべての画面破損でガラス割れと判定できるものは約5%です。その5%であっても、加工業者が最終チェックしてシミがありましたと回答があることが多いです。

当店では、ガラス割れと期待されてご来店するものの、修理前の検査で「液晶にシミがあります」と判定になり不快な思いはされたくないのでやめました

実際のガラス修理とは

液晶と割れたガラスを銅線を使ってはがします。この時に傷をつけないようにします。

新しいガラスを張り付けるわけですが、ガラスフィルムをつける以上に空気中に舞っているゴミが入ってはいけません。クリーンルームを作るわけにはいかないので、最低限クリーンベンチが必要になります。

ガラスを貼り合わせる工具というか機械なのですが、紫外線で5時間照射してガラスと液晶を貼り合わせるという工程があります。

正直なところ、これをまとめてやる(30枚以上)のでコストをある程度抑え、非正規店に再生画面として販売します。1つ1つのiPhoneにガラス割れ修理をするとなると、液晶破損の方が安くなります。

そのため、第三者修理店ではガラスだけの破損であってもコピー画面を代わりに入れ替えるという作業が主流となります。

※今後、クリーンベンチなど機械はございませんが行程の説明写真入れていく予定です。